2022.12.12 Update
新たな国民運動「脱炭素de豊かな暮らし運動」とは?
2022年10月、環境省が新たな国民運動「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動(脱炭素de豊かな暮らし運動)」をスタートしました。今回は、これがどのような国民運動なのか、今後の動向などについて解説します。
「脱炭素de豊かな暮らし運動」とは
「脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動(脱炭素de豊かな暮らし運動)」とは、脱炭素につながる新しい豊かな暮らしの実現に向けて、国民の行動変容やライフスタイルを転換するムーブメントを起こすために開始される国民運動です。
脱炭素という言葉を多くの人が知るようになった一方で、どのような暮らしや活動が脱炭素に結びつくのかについて理解している人は、まだ多くありません。そこで、国が10年後などの近い将来の豊かな姿を具体的に描くことで、国民の新しいライフスタイルへのシフトを後押ししようとするのです。
2023年に開催が予定されているG7広島サミットなどに向け、日本の脱炭素に対する積極的な姿勢を世界にアピールする狙いもあります。また、この国民運動を通じて国内での新しい消費を促し、グローバルな市場を創出することも目指します。
10年後の新しい豊かな暮らしに向けて
(新たな国民運動の内容。出典:環境省)
環境省が掲げる新しい豊かな暮らしに関しては、約10年後の絵姿として上図のようなイメージが示されています。自分らしく快適・健康でより豊かな暮らしを送りながら、同時にCO2排出量も削減するのが、この国民運動の目指すところです。
そのためには、国や自治体だけでなく、団体や消費者といった多様な主体がこの運動を盛り上げていく必要があります。そこで、第一弾の個別アクションでは「ファッション」「住まい」「デジタルワーク」に焦点が当てられました。
ファッションでは、全世代が働きやすい服装を選ぶことができる「オフィス服装改革」を呼びかけ、サステナブルファッションを浸透させること。住まいでは、住宅の断熱リフォーム促進キャンペーンを展開すること。デジタルワークでは、テレワークの率先垂範や国立公園を活用したワーケーションなどの積極誘致を促進することが提案されました。
2022年度はトライアルの機関と位置付けられており、来年度以降、全国に運動を拡大することが予定されています。環境省では今後の取り組みや施策・事業などの提案を受け付けており、この新しい国民運動がどのように定着していくのか注目されます。
「制作:office SOTO 山下幸恵 Facebook」