2024.11.26 Update
脱炭素を目指す地方公共団体と企業のマッチングイベントが佐賀県で開催
(第3回 地域脱炭素の実現に向けた地方公共団体と企業とのマッチングイベントの様子。筆者撮影)
九州経済産業局、九州地方環境事務所、九州経済連合会は11月15日、「地域脱炭素の実現に向けた地方公共団体と企業とのマッチングイベント」を開催しました。このイベントは今年で3回目です。地方公共団体と企業をつなぐことによって、地域脱炭素の進展を目指します。
地域脱炭素に向けたコラボレーション誕生の場に
「地域脱炭素の実現に向けた地方公共団体と企業とのマッチングイベント」は、地方公共団体と企業とのマッチングを通じて、地域脱炭素を前に進めようとするものです。九州地方環境事務局と九州経済産業局、九州経済連合会によって実施されています。地域脱炭素を目指す上で、地域が抱える課題を企業が共有して、企業がもつサービスやノウハウによって解決に向けて進めることを目指しています。
2022年11月に開催された第1回のマッチングイベントをきっかけに、鹿児島県肝付町、出光興産、同社の子会社であるソーラーフロンティアは連携協定を締結しました。この協定によって、総務省の地域活性化企業人制度(企業人材派遣制度)を活用して、出光興産の社員が肝付町役場に出向し、地域の課題解決に向けた企画立案などを行っているとしています。
地方公共団体と企業の双方にメリット
(第3回 地域脱炭素の実現に向けた地方公共団体と企業とのマッチングイベントの様子。筆者撮影)
第3回のマッチングイベントは11月15日、佐賀県鳥栖市のサロンパスアリーナで開催されました。九州の地方公共団体など12者、企業30社が出展し、九州近郊から多くの参加者が集まりました。地方公共団体のブースでは、企業と面談をするための整理券が配られ、中には整理券を受け取る列ができたブースもありました。
午後からは、企業がそれぞれのブースを訪れて、事業やソリューションをPRしたり、地域脱炭素の進捗状況を確認したりする時間が設けられました。地域の特性や産業の構造などによって、地方公共団体が抱える課題はさまざまです。そんな中でソリューションを見つけるには、地方公共団体と企業の双方に大きな課題があります。
地方公共団体にとっては、課題を相談できる企業を探すのに労力がかかり、企業にとっては、多くの地方を訪ね歩いて状況をヒアリングするのに大きなエネルギーを投じる必要があります。今回のマッチングイベントは、そうした双方のハードルを飛び越えて解決の糸口をつかむ場として活用されました。今回の開催をきっかけに、地域脱炭素が前進することを願っています。