スマートシティ官民連携プラットフォームとは? 分科会やセミナーの内容を解説

2023.02.22 Update

スマートシティ まちづくり

スマートシティ官民連携プラットフォームとは? 分科会やセミナーの内容を解説

スマートシティの実現を官民が連携して進めるために発足された「スマートシティ官民連携プラットフォーム」。どういった仕組みなのか、これまでにどのような取り組みが行われてきたのか、改めて解説します。

スマートシティ官民連携プラットフォームとは

スマートシティ官民連携プラットフォームとは、Society 5.0 の実現に向けて、まちづくりの基本コンセプトとしてスマートシティを掲げ、その取り組みを官民連携で加速するためのプラットフォームです。会員は自治体や民間企業、大学、研究機関、関係府省などで、官民一体となって全国のスマートシティの取り組みを推し進めています。

同プラットフォームは、一号会員、二号会員、三号会員、オブザーバーによって構成され、2023年1月29日現在、合計930団体が参加しています。一号会員とは、内閣府の戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)、総務省のデータ利活用型スマートシティ推進事業などの実施団体といったスマートシティ推進に資する関係府省庁の事業に取り組む団体のことで、641団体に上ります。

(スマートシティ官民連携プラットフォームの構成 合計930団体。出典:スマートシティ官民連携プラットフォームWEBサイト

オンラインセミナーは情報収集の場に最適

スマートシティ官民連携プラットフォームでは、2020年度からこれまで数多くの分科会やイベントが開催されてきました。2022年度に活動しているものとしては、国土交通省と松山アーバンデザインセンターが提案者となっている都市マネジメント分科会3D都市モデルの整備・活用促進に関する検討分科会があります。

また、定期的に開催されているオンラインセミナーでは、全国の自治体がどのようにスマートシティの取り組みを進めているかを知ることができます。例えば、2023年1月16日に開催された令和4年度 第4回オンラインセミナーでは、防災分野に関する取り組みとして岐阜市と長野県の事例が発表されました。

岐阜市では、長良川の水位情報などをクラウド上で管理し、まちづくりの関係者に加えて、市民や来訪者、水防団などと共有する仕組みを構築するための実証事業に取り組んでいます。長野県からは、河川の氾濫などが起こる39時間前から予想できる新たなシステムの開発状況がレポートされました。

さらに、関係府省からは、2023年度の補助事業などについても説明が行われました。国土交通省や内閣府など、複数の関係府省がスマートシティに関する事業を横断的に説明するため、スマートシティに関する情報収集の場として活用しやすいものとなっています。

2023年度の補助事業の一例としては、民間企業も注目している内閣府による「都市OS」の整備事業などがあります。こちらについては、次回の記事で詳しくご紹介したいと思います。

制作:office SOTO 山下幸恵 Facebook